南米留学放浪放言記

とある大学生が色々勝手にホザくブログ。

ボゴタの人気観光地で路上パフォーマンスして繁盛した話

f:id:neoism:20180602121329j:plain

 

NEOです。ブログと私についてはこちら

 

2018年5月は、近所のLa Plaza de Bolivar界隈に6回は行った。

 

La Plaza de Bolivarとはボゴタの人気観光地の広場で、大きな教会や政治関連など、重要施設が立ち並ぶ、ボゴタの中心地とも言える空間。

 

Bolivarの名は、中南米諸国をスペインなどからの独立に導いた革命家Simon Bolivarに由来する。広場には、剣を握る彼の像が聳え立っている。

中南米には、彼の名を冠した地名などが多い。凄まじい影響力だ。

その広場を起点に、ボゴタは北と南へ発展を遂げたという、歴史的にも重要な存在。

その界隈は、平日休日問わず多くの人で賑わう。

 

何をしにいっていたのかというと、一つはここで出逢った日本人の友人「史朗」のYouTube活動の手伝い、もう一つは路上パフォーマンスのため。

  

どんな路上パフォーマンスをしていたのかというと主に

 

「日本語で人々の名前を書く」

 

これは(日本人や中国人の少ない)海外地域において、日本人であることを資源にお金稼ぎをする上で最も手軽な手段。

コロンビアにはアジア人自体ほとんどいないので、かなりのブルーオーシャン

 

この際は稼ぎは重要ではない。

単に、どこまでやれるか、一種のチャレンジ。

なお、日本でも学園祭や渋谷駅前で路上パフォーマンスの類いはしたことがあった。

 

 

歩行者天国となっている通りの脇に荷物を降ろし、スピーカーで様々な音楽を流し、

 

「Escribimos tu nombre en japonés」

(あなたの名前を日本語で書きます)

 

と書いた紙を掲げる。

 

f:id:neoism:20180602120854j:plain

 

価格は1000ペソ。日本円で37円ほど。(2018年5月)

最初は2000ペソと打ち出したが、様子を見た結果、1000ペソに落ち着いた。

 

序盤は集まりが悪かったが、次第に軌道に乗り始めた。

寄ってきた人の名前を尋ね、意味にも気を遣いながら、筆ペンで名前を次々と書いていった。

筆ペンはこのパフォーマンスを想定して日本から持ってきていたが、コロンビアでも入手可能。

 

やってくる人には、カップルもいれば家族連れもいたし、その場にはいない女性にプレゼントしたい男性などもいた。

コロンビア人のみならず、海外からの旅行者も。

 

 

どんな風に書くのか。

 

f:id:neoism:20180602121511j:plain

 

これは、近くでミサンガなどの手工芸品を毎日販売している露天商。

名をRosalba(ロサルバ)という。

 

店をしているのようなおさん」なので、「露猿婆」とした。

お礼にミサンガをくれた。

 

基本はこんな感じ。

その人のイメージなどを考えながら、漢字を選んでいく。

読みは強くは拘らない。

たとえばクリスティアーノという名前の場合、キリスト教が関連していることから聖という漢字を使ったりもした。

そして、空きスペースには「愛」や「勇」などの漢字に加え「ありがとう!」と書いた。

 

他にも路上パフォーマーはたくさんいるので、その中でも目立っていくためにギターを演奏して歌ったり、トトロなどの曲を流して2人でテキトーに踊ったり、少林寺拳法の型をやってみたり、ちょっとしたパントマイムをするなどした。

 

こんな具合に。

 

youtu.be

 

ちなみに、路上でギターを演奏するのは実質初めてだったが、案外緊張しなかった。

別に上手いわけでもないが、躊躇いはなかった。

 

ショボいとかダサいとか自覚していても、基本的には隠そうとせず曝け出すことで、

「自分まだまだだな、恥ずかしいな、情けないな、どうにかせんとな」

というマインドが強化される。

 

表に出さなければ、それを言い訳にできてしまう。

まずは表に出してみて、そこから得られたものを武器にしていけば、より多くの学びが得られる。

 

 

ただ書くだけでなく、ついでにちょっと雑談することが多かった。

聞く限り、日本人を個人的に知っている人は一人もいなかった。

だからやはり珍しがられ、一緒に写真を撮ってほしいという人も多かった。

 

漢字で書くとインクの減りは早いが「平仮名よりも漢字の方が喜んでくれるのでは?」と思ったので漢字で書き続けた。(本来はヒアリングすべきだったが)

相手が価値を感じて対価をくれるのなら、その相手には出来るだけ満足してもらいたい。

 

f:id:neoism:20180602121924j:plain

 

その前の週(5月14日)にやったときの写真。

後ろにいる褐色肌の3人はインディヘナ(先住民)の大学生。

 

f:id:neoism:20180602122258j:plain

 

彼らの一人が独自の言語を教えてくれた。

もちろんよく分からない。

スペイン語とはまるで違う。

なお彼ら3人はそれぞれ別の部族の出身で、それぞれ別の言語で生まれ育ってきたとのこと。

 

 

ホコリが生じるメカニズム同様、誰かが私たちの前に立ち止まれば、それを起点に老若男女の人だかりが生まれる。

 

「何しているんだろうコイツら」みたいな感じで不思議そうに見つめてくる人もいれば、ニコニコと微笑みかけてくれる人も。

 

そしてしばらく経つと、解散して空っぽになる。それの繰り返し。

タイムラプスで撮影して見てみたら面白そう。

 

 

従って、サクラの重要性も認識した。

別の日にやったときは、私が客のように立ってもう一人の斜め前に立ってみると、人だかりができるスピードが上がった。

誰かが注意を向けたものに人は注意を向ける。 他に人がいると安心感が生まれる。

 

 

ちなみに、どんなときに集まりが良かったかというと、ギターなどを弾いているときではなく、地面に座って座禅を組んでいるときだった。

 

前者の方が明らかに目立つのに、なぜそうなるのだろうか。


一つは、パフォーマンスの邪魔になってしまうという懸念が生じるからだろう。

相手側からすれば、声を掛けるハードルが上がる。話しかけづらい。

 

もう一つは、目を合わさなくなるからだろう。

目が合うのと合わないのとでは、相手に与える印象、喚起する注意の度合いが違う。

 

まあ他にもあるだろうけれど、主要因はこの二つだと思う。

  

f:id:neoism:20180602123007j:plain

※この日は大統領選の1週間前で、Plaza de Bolivarではイベントが開催されていた。

 

 

パフォーマンスをしていて、一つ実感したことがある。

それは、「ギラギラ感は出さない方がいい」ということ。

 

かつて表彰されるほどのバリバリのセールスマンだった方(現在は茨城県の山でカフェを構えて煎餅を焼いている)に、以前その秘訣を尋ねたことがある。

 

「売ろうとする姿勢を見せずに、世間話ばかりしていた」

 

彼はそのようなことを言っていた。

その言葉が今回凄く腑に落ちた。

 

立ち止まってこちらを見つめている人に目を合わせて、看板(「日本語で名前書きます」)をアピールしたら、大抵すぐに去っていった。

 

商売相手としての印象はなるべく与えない方がいい。

相手に寄り添って心境などを想像する、あるいは直接聞くのが、商売する上でも非常に大切なことだと、改めて感じた。

日本でのイベント開催などを通して既に理解はしていたのだが、改めてこの点は心がけていきたい。

 

 

 

この日は2日で3時間ちょっとやって、2000円ちょっとを稼いだ。

後日やったときは2時間ちょっとでそれ以上稼いだ。

 

コロンビアの最低時給が120円くらいなので、随分と割の良い商売だ。

富裕層の地域でやればもっと値段を釣り上げても客が来るだろうし、物価の高い国でやればなかなか良い稼ぎになるだろう。(後日、倍の値段でも普通に繁盛した)

それに何より、色んな人とコミュニケ-ションをとることになるので、楽しい。

 

今後やる機会があれば、これまで学んだことを活かしつつ、さらなる実験を組み込んでいきたいと考えている。

 

 

2018.5(ベース)